ごあいさつ
~「東京・2020大会」に寄せて~
理事長 西口 禎二
皆さまこんにちは。去る6月14日、社会福祉法人大阪障害者自立支援協会理事長に就任いたしました西口禎二でございます。よろしくお願い申し上げます。
まずは、コロナ禍で大変厳しい状況が続く中、医療従事者をはじめエッセンシャルワーカーの皆さまのご尽力に、心から敬意を表するとともに感謝申し上げます。ありがとうございます。
当法人では、障がい者支援施設の「大阪ワークセンター」や「ケアハウス・OSAKA歓の里」などの経営を行うほか、「国際障害者交流センター」(ビッグ・アイ)や「大阪府立障がい者交流促進センター」(ファインプラザ大阪)、「大阪府立福祉情報コミュニケーションセンター」(大阪府ITステーションを含む。)の管理運営を、いずれも共同事業体の代表法人として受託しています。
もとより微力ではございますが、これらの取組みを通じて、当法人の理念である「共に生きる~誰もが、分け隔てられず、幸せに暮らせる社会の実現をめざします~」を実現できるよう、全力投球いたしますので、ご支援、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
さて、開催が危ぶまれた東京オリンピック・パラリンピックですが、まずオリンピックが7月23日に開幕し、8月8日無事全日程を終了しました。メダリストなどからは開催への感謝の気持ちが相次いで伝えられ、また、連日、日本の選手の活躍が報道されたことは、暗い話題が多い中にあって明るいニュースとなりました。
一方、「東京2020大会」のコンセプトには、「多様性と調和」が謳われているにもかかわらず、「女性差別発言」や過去における障がい者等への「人権侵害」などにより、大会関係者の辞任が続いたとの報道がなされたことは誠に残念であり、決して忘れてはならない事であると思います。
言うまでもなく、人権侵害は命に関わる問題です。今なお、いじめや虐待で多くの尊い命が失われている現実を見ても明らかです。災害等が起きた時、人は無意識に命を守る行動をとるように、人権侵害に対しても、無意識に行動できるまで意識を高める必要があるのではないでしょうか。
人権侵害は被害者のみならず、そのご家族や大切な人の生活を一変させ、一生の問題になります。人権問題は決して過去の問題ではなく、現在進行形、生涯の問題であると思います。この機会に、改めて自分自身を見つめ直し、唯一無二の存在である皆さんお一人おひとりの違い(個性)を認め、人にやさしい社会づくりに、すべての人が一丸となって取り組む必要があるのではないでしょうか。
いよいよ明日からパラリンピックが始まります。オリンピックに比べ、まだまだ報道の機会が少なく大きな格差があることは事実として受止めなければなりませんが、マスコミ関係の皆さまには、是非、オリンピック同様の報道をお願いするとともに、オリンピック同様、日本の選手の活躍を期待しています。
コロナ禍の中、この厳しい状況がいつまで続くのか不透明ではありますが、「止まない雨はない」、また、「明けない夜はない」とも言います。それを信じて、みんなが協力し合ってこの難局を乗り越えられるよう、ともに頑張りましょう。"負けたらあかん!"
令和3(2021)年8月23日