暑中お見舞い申し上げます
~今こそ、格差是正に力を!~
理事長 西口 禎二
皆さまこんにちは。暑い日が続きますがお元気でお過ごしでしょうか???
私、西口禎二は、去る6月23日、社会福祉法人大阪障害者自立支援協会評議員会、理事会において理事長に再任いただき2期目に入りました事をご報告申し上げます。
1期目の2年間、「至誠一貫」の気持ちを忘れずに取り組んでまいりましたが、職責を果たせたのか、不安でなりません。ただ一つはっきりと言えることは、職員が日々課題解決に向け全力投球しており、その姿勢に感謝の言葉しか出てこないという事です。職員には、この場をお借りして心よりお礼申し上げます。ありがとうございます。また、皆さまには引き続きご支援、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
5月に新型コロナウイルス感染症が5類に位置付けられ、これまでの様々な制約が解除され、徐々にコロナ前の生活に戻りつつありますが、ウイルスが無くなったわけではありません。引き続き、基本的な感染予防対策が必要です。皆さまも「正しく恐れる」事を忘れないようにして頂きたいと思います。
さて、私はスポーツ、特に野球が大好きです。今年3月のWBCでは、侍ジャパンが世界一を奪還し大いに盛り上がりました。愛する阪神タイガースも好調で、前半戦を首位で折り返し、18年ぶりの「アレ」の期待も高まっています。来月には高校野球、夏の甲子園大会が始まり、まさに野球漬けの生活です。他のスポーツを見ても、現在、福岡では世界水泳が行われており、また沖縄では男子バスケットボールのワールドカップも予定されているなど、今年もスポーツの話題には事欠きません。
一方、パラスポーツに限るとどうでしょうか。今年のビッグニュースと言えば、競技人生にピリオドを打たれた車いすテニスの国枝慎吾さんが、パラアスリートで初めて国民栄誉賞に輝いた事、その後継者として期待された小田凱人選手が全仏オープンに続きウィンブルドンでも優勝し、四大大会で連覇を果たした事などがクローズアップされますが、このことを一体どれだけの方がご存じでしょうか。マスコミ報道を見てもまだまだ大きな格差があると思うのは私だけではないと思います。
障がいの有無によってスポーツを見たり、自ら行ったりする機会に差(格差)を設けることは許されない事です。全ての人に理解していただきたい事です。何故なら、障がいの有無に関わらず、スポーツをはじめ芸術文化やレクリエーション等の活動は心に余裕をもたらし、心を癒す効果がある活動、すなわち心の健康を保つための活動、生きていくために不可欠なものであると言えるからです。
昨今、利便性や効率性からICTやAIなどの活用が盛んに行われています。これ自体を否定するものではありませんが、こうした技術革新は、まずは障がいの有無等による格差の是正に活用すべきではないでしょうか。技術革新のこれまでを振り返ると、利便性、効率性を重視するあまり、いつも格差是正は後回しにされてきた歴史があるのではないでしょうか。だとすれば大いに反省すべき事だと思います。
少しのサポートで同じ土俵で競えるにも関わらず、そのサポートが出来ないために、障がいがあるために、同じ土俵にすら上がれずにいる方がたくさんおられます。そのサポートは、本来、国をはじめ行政機関の役割のはずですが、現実には予算や人員などの制約があるため不十分であると言わざるを得ません。
「制約があるから出来ない。」というのは言い分けであり、理解してはならない事、あってはならない事です。「想い」、「使命感」と言っても良いと思いますが、そういうものがあれば様々な工夫で乗り越えられる事だと思います。全ての人に、今こそ格差是正について真剣に考えていただく事をお願い申し上げます。
令和5年7月20日