甲子園球場開場100周年おめでとう!
 ~スポーツの価値を見直そう!~

理事長  西口 禎二

 皆さまこんにちは。暑い日が続きますがお元気でお過ごしでしょうか❔
 今年は甲子園球場開場100周年の記念すべき年です。‟誕生日“の8月1日には、伝統の一戦、「阪神vs巨人」戦が行われ、私も現地で観戦していましたが、見事わが阪神タイガースが勝利しました。セ・リーグは混戦状態ですが、これからも‟アレンパ”を信じて応援したいと思います。

 開場の1924年が、十干、十二支のそれぞれ最初の「甲(きのえ)」と「子(ね)」が60年ぶりに出会う幸運な年で、縁起の良い名前を合わせ、付近一帯を「甲子園」、野球場を「甲子園大運動場」と名付け開場しました。中等学校野球の全国大会開催を目的に建設され、以降「野球の聖地」と呼ばれています。1935年に阪神タイガース(当時大阪タイガース)が創設され、関西におけるプロ野球のメイン球場になりました。「第106回全国高等学校野球選手権大会」が7日から始まりますが、どのようなドラマが待っているのか❔、深紅の優勝旗を手にするのはどこか❔、今からワクワクしています。

 ここでちょっと一息入れて、甲子園に関する‟豆知識“をご紹介します。
 甲子園の土は、鹿児島県産の土と京都府産の砂を配合しています。雨で流れたり、高校球児の持ち帰りのため、年間6~8トンを補充しているとの事です。また、甲子園には、外野席と内野席の間に「アルプススタンド」と呼ばれる観覧席がありますが、その名付け親は岡本一平さんです。「芸術は爆発だ」で有名な岡本太郎さんのお父さんにあたる人です。その他にも、白色とオレンジ色混合の「カクテル光線」、縦を太く書く独特の「甲子園文字」といったものもあるようです。

 今年は、オリンピック・パラリンピックの年です。先月26日にはパリでオリンピックが開幕し、連日熱い戦いが繰り広げられています。オリンピック終了後に同じ開催地で行われるパラリンピックは、28日に開幕する予定です。パラ(障がい者)スポーツの最高峰の大会(聴覚障がい者を除く)と言われており、競技ごとに障がいの種類や程度に応じてクラス分けをしています。

 パラスポーツの総合国際競技大会の主なものには、他に、聴覚障がい者のための「デフリンピック」があります。全てのコミュニケーションが国際手話により行われます。スタートの音を足下のライトの点灯で知らせたり、審判の声による合図を旗で知らせたりするなど視覚的な工夫以外はオリンピックと同じルールで運営されます。海外では、オリンピックでメダルを獲得したデフ・アスリートもいます。来年11月には、日本(東京)で初めて夏季大会が開催される予定です。

 また、知的障がい者のための「スペシャルオリンピックス世界大会」もあります。様々なスポーツトレーニングとその成果を発表する場(競技会)を提供するもので、記録ではなく、日常的・継続的なスポーツ活動を通じて、自己を成長させることを重視しています。来年、イタリアのトリノで冬季大会が開催される予定です。これら3つの大会はいずれも4年に一度、夏季大会と冬季大会が開催されています。

 日本では、平成30年にスポーツ基本法の一部を改正する法律により、これまでの「国民体育大会」の名称が、今年の佐賀県大会から「国民スポーツ大会」に変更されます。その理由は、「2020東京オリ・パラ大会を好機と捉え、スポーツの価値を世界の人々と分かち合い、スポーツを通じた社会変革に向け世界各国と協調していくため、世界的に広く用いられているスポーツの語を基本的に用いるべく改める。」というものです。

  以前、私は、「車のハンドルに遊びがあるように、人々の生活にも遊びが必要です。この必要な遊びこそが、スポーツを含めた自己実現のための活動=心の健康を保つための活動から生み出される。」と言いました。また私たちは、「こうした活動は、多くの人々に勇気や感動を与え、生きる力、生きる希望をもたらすものである事を過去の経験から学んでいます。」とも言いました。まさに今開催中のオリンピックからも学んでいるのではないでしょうか❔今こそ、スポーツの力を見つめ直し、その社会的価値を高める必要があるのではないでしょうか

                                             令和6年8月2日