新年のごあいさつ
理事長 西口 禎二
明けましておめでとうございます。
皆さまには、お健やかに輝かしい新年を迎えられたことと思います。今年一年が、皆さまにとって穏やかな良き年でありますよう、心よりお祈り申し上げます。
また、日頃から当法人の運営に格別のご支援、ご協力を賜り、この機会に厚くお礼申し上げます。
昨年を振り返りますと、「東京オリンピック・パラリンピック」や「大谷翔平選手の大活躍」、「藤井聡太九段の最年少四冠」、「真鍋淑郎氏のノーベル物理学賞受賞」など、明るいニュースがあったものの、2年続けて、新型コロナウイルス感染症に翻弄された一年だったのではないでしょうか。
このように厳しい状況が続く中ではありましたが、昨年の漢字には、オリンピック・パラリンピックで日本人選手が過去最多の金メダルを獲得したことや大谷翔平選手、藤井聡太九段など若者が金字塔を打ち立てたことなどから「金」が選ばれました。
特に、パラリンピックでは、前回のリオ大会では金メダルを獲得できませんでしたが、今回は13個獲得する大躍進を果たしたことなどもあり、障がい者スポーツ(パラ・スポーツ)の注目度が増し、マスコミに取り上げられる機会も多くなりました。大変喜ばしいことであり、皆さまもパラ・スポーツを身近に感じたり、関心を深めたりしたのではないでしょうか。
今年は、札幌冬季オリンピックから50年の節目の年でもあり、2月~3月には、「北京冬季オリンピック・パラリンピック」が開催される予定です。この盛り上がりをさらに大きくし、パラ・スポーツのビッグ・ウェーブを巻き起こすチャンスの年でもあります。
スポーツに限らず、芸術・文化活動など、いわゆる「余暇活動」と表現される活動は、生活に「潤い」や「心の余裕」をもたらすものであり、人々が生きていくうえで不可欠なもの、すなわち生活の「潤滑油」だと思います。とりわけ障がいのある方にとっては、「潤滑油」へのアクセスすら不十分な状況です。生活支援や就労支援と同じように、「潤滑油」へアクセスしやすくするなど、支援を強化・充実すべきです。
コロナ禍の中、先行き不透明ではありますが。「止まない雨はない」、また、「明けない夜はない」とも言います。それを信じて、みんなが協力し合ってこの難局を乗り越えられるよう、ともに頑張りましょう。一人ひとりの力は小さなものかもしれませんが、みんなが協力し合うことでより大きな力が発揮できるものと信じます。心を一つにして、みんなでビッグ・ウェーブを巻き起こしましょう。
今年の干支は「壬寅(みずのえとら)」です。一説によれば、「厳しい冬を越えて、芽吹き始め、新しい成長の礎となるイメージ」だそうです。また、トラにまつわることわざに、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」というものがあります。リスクを冒さなければ成功を得られないという意味だそうです。つまり、新しい成長の礎、成功を得るためには、多少のリスクを冒してでも、前向きに、ポジティブに挑戦する必要があるということではないでしょうか。
故野村克也氏は、「失敗と書いてせいちょう(成長)と読む」と言われました。勇気をもって、失敗を恐れず、前向きに、ポジティブに挑戦する一年にしたいと思います。今年もよろしくお願い申し上げます。
令和4年1月4日